私はいわゆる、貧乏な家庭に生まれました。

ある時期に父親が病気になって働けなくなり、それまで専業主婦だった母親が稼ぎに出るも、大きな金銭を得られるはずもなく。

男三人兄弟を育てるのにはとても苦労したはずです。

高校を卒業した私は大学に進学したのですが、その生活は奨学金制度を利用した、かなり厳しいものでした。

当然アルバイトに精を出したのですが、勉強との両立も大変で、また稼いだ金銭も教材費に割くとほとんどなくなってしまうほど小さなものでした。

幸いと言っていいのか、交友関係があまり広くなく、派手に遊ぶような趣味の友人もいなかったため、交際費や衣服代は人よりかからないものの、それでもある程度の出費は必要です。

風呂や冷暖房も電気代やガス代の節約を考えて、制限を設けなければならないほどです。

その中で「食費」をどうするかというのが非常に重要な問題となってきます。

減らそうと思えば大きく節約することができますが、節約しすぎると日々の生活を行うエネルギーが不足してしまいます。

そこで私が考えた一つ目の方法は、「惣菜屋でのアルバイト」でした。

私が勤務していた惣菜屋は大きなショッピングモールの片隅で営業しており、比較的人気店でした。

時給はそれほど高くなかったものの、大きなうまみは何といっても「まかない」。

私は夕方から閉店時間にかけて勤務していたのですが、第一のまかないとして、勤務時間中の休憩時間に栄養バランスのいい惣菜、そして白米食べ放題がついてきました。食べ放題といってもその時間内に食器を洗い終えないといけないのですが、それでも詰め込めばたくさん食べられます。惣菜屋の同僚はおばさんが多かったため、学生の私は「たくさん食べて元気ね」とむしろ評価が上がるほどです。

そして第二のまかないが、閉店後に売れ残った弁当を持ち帰れる、というものです。

これもその日の状況によるのですが、大体毎日、弁当が一つから三つほど持ち帰ることが出来ました。

これらの恩恵によって、まかないだけで一日二食、多いときは三食すべてを文字通り「まかなう」ことができます。

もちろんまかないのほかに給料も発生しているので、それを学費に回すことができます。

一週間のうち平日五日間勤務するとして、金曜の夜にしっかりと弁当を持ち帰れば土曜の朝食、昼食は不要。一週間で自分が用意する食事は土曜の夕食、日曜の三食の計四食となります。

一か月が五週間だとすると月二十食。

たったこれだけを自炊すればいいので、大幅節約が可能となります。私は外食をほとんどしない人間なので、調子のいいときだと月の食費が三千円なんてことも何度かありました。

これは私個人のケースなのですが、同じ大学の学生も同様の節約術に励んでいたり、他の飲食店でも似たような話はよく聞きます。

金銭的な余裕が欲しい、食費をもう少し節約して自分の勉強や趣味に使いたいという学生の皆さんは、飲食店や惣菜屋でのアルバイトを一考してみてはいかがでしょうか?